アクティブレジャー商品の品質には4つの重要な柱があります。すなわち、サービス品質のベースとなる、おもてなしなどの「サービス一般品質」、健康運動サービスとして必要な「安全」・「効果」に加えて、健康意識の程度や運動習慣の有無に関わらず利用者を「継続」させる内容と提供方法を備えていることです。 認証基準では、アクティブレジャー商品とは、主に以下のような要求事項を満たしたものであることが定められています。
サービス 一般品質 | サービス提供スタッフの接遇など、サービス提供時の信頼性・反応性・確実性・共感性・有形性を実現する仕組みがあるか。 ※サービス品質の一般的な評価方法SERVQUALの項目を採用。 |
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継続性 | 運動習慣のない人々に対し、きっかけを与えうる魅力ある商品設計の仕組みがあるか。 商品提供時に内発的動機付けを醸成する行為を実施する仕組みがあるか。 ※内発的動機付けを醸成するもの=自己効力感・自主性・有能感・関係性 |
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安全性 | 運動強度など、安全面での要件を満たした商品設計がされているか。 健康状態・リスクの有無を把握し、安全に提供できる仕組みがあるか。 提供中の安全管理、設備・用具の管理、緊急事態の対応等の仕組みがあるか。 |
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効果 | 運動量など効果面での要件を満たした商品設計がされているか。 顧客に約束した効果(心理的効果も含む)を認識させる仕組みがあるか。 告知の際に、合理的な根拠の無い効能・効果の発生を想起させる表現をしていないか。 |
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アクティブレジャーは、健康志向の人々だけではなく、広く運動習慣のない人々に対してアプローチできるサービス商品であり、新しい顧客獲得の可能性を秘めています。こうしたアクティブレジャーによるビジネスを展開をされる事業者に対して、認証サービスは以下の価値を提供し、支援いたします。 直接的な効果としては、認証マークを使用することで、その商品と事業所のプレゼンス向上が挙げられます。健康運動サービス事業に新規参入する場合であっても、認証取得によって信頼性をもって認知させることができます。また、自治体様や保険者様、企業様に対する能力訴求のツールとして、認証サービスによって公表された各商品を提供した結果に対する評価結果を、効果的に活用できます。この評価は、事業規模・業種・業態によらず、すべての商品が同じ尺度で比較可能です。間接的な効果としては、まず組織力の向上があります。認証基準が求める体制を構築する活動を通じて、業務プロセスの可視化が期待され、効率的な運営管理が可能になります。また、アクティブレジャー認証は、外部パートナーとの(フィールド、人材、コンテンツなど)連携によるサービス提供も認証対象としており、認証事業所は、自らの経営資源の枠を超え、魅力的な商品を開発し、アクティブレジャー商品として展開することができます。
商品登録方式には、以下の2つがあります。登録申請時にいずれかを選択する必要があります。
①単一型のアクティブレジャー商品:
単一の商品で構成されるアクティブレジャー商品。(商品情報シートが1つ)
②包括型のアクティブレジャー商品:
次の要件を全て満たすことにより、同一の商品類型の複数商品を単一の商品とみなした包括的な品質評価を受け、単一のアクティブレジャー商品と同等に登録することができるアクティブレジャー商品。(商品情報シートは複数)
包括型アクティブレジャー商品では、いくつかの構成商品で成り立つ一つのアクティブレジャー商品として登録されます。したがって、提供結果の評価については包括型アクティブレジャー商品として(構成商品群全体として)、包括的な評価を受けることになります。利用者が互いに関係性のある、いくつかの商品を回遊して、利用することが想定される場合に適しており、アクティブレジャー提供者にとっても実際のサービス利用の形態に近い形で、品質評価を受けることができます。なお、包括型アクティブレジャー商品についての商品登録確認料は、その構成商品分発生します。また、登録後、構成商品の追加登録、削除はできません。これに対して、単一型アクティブレジャー商品の場合はそのもので評価を受けるため、包括型に比べて特定の商品の強みを訴求することができます。
アクティブレジャー商品の類型は、運動の効果の違いにより、介護予防向け商品、生活習慣病予防向け商品に分かれています。題材とするアクティビティに制約はありませんが、登録申請をするには、いずれかの類型の設計基準を満たす必要があります。基準のポイントは次の通りです。
※詳細は認証基準の「附属書A アクティブレジャーの商品類型及び設計基準」を参照してください。
【類型共通の基準】:
準備体操・整理体操を実施すること、運動強度は中等度までで設定すること、毎週1回は開催すること
【生活習慣病予防向け商品の基準】:
メインは3~6Mets未満の有酸素運動で週当たり4メッツ・時以上の運動量確保をすること
【介護予防向け商品の基準】:
メインはレジスタンス運動と柔軟運動で、下肢を対象のレジスタンス運動を必須とすること(運動量の規定なし)